もっと知りたい! オリゴ糖の特徴とその働き

2019.11.25 知識情報

もっと知りたい! オリゴ糖の特徴とその働き

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「オリゴ糖って何だろう?」というコラムで、糖の中の「オリゴ糖」についてお話しました。
今回は、ビフィズス菌を増やしておなかの調子を整える「オリゴ糖」について、その特徴や機能をよりくわしくご紹介します。


消化・吸収されずに大腸に到達

おなかの調子を整える多くのオリゴ糖の特徴としてまず挙げられるのが、「難消化性」ということです。口から入った食べものは、通常は唾液や胃液などの消化酵素によって分解されて消化・吸収されますが、オリゴ糖は消化酵素ではほとんど分解されず、消化・吸収されないまま大腸に届きます。
このため、糖質として体のエネルギーになりにくく、摂取しても血糖値の上昇にほとんど影響しません。


オリゴ糖はビフィズス菌を増やすパートナー

大腸に届いたオリゴ糖は、ビフィズス菌のエサとなってビフィズス菌を増やします。

ビフィズス菌は、腸内環境を整える善玉菌としてよく知られていますね。これはなぜかというと、ビフィズス菌が増えると、ビフィズス菌が酢酸・プロピオン酸などの有機酸を生み出すためです。
この有機酸によって、腸内が弱酸性に傾き、腸内の悪玉菌の活動が抑えられ、腸のぜん動運動が活発になるので、便秘や便臭の改善につながります。オリゴ糖は、ビフィズス菌を増やすことで「整腸作用」をもたらす"縁の下の力持ち"なのです。

ビフィズス菌が生み出す有機酸の影響はほかにもあります。
腸内が弱酸性になることでカルシウムなどのミネラルが溶けやすくなり、体内へ吸収されやすくなる「ミネラルの吸収促進作用」です。ビフィズス菌を増やすことで、ふだんの食事からカルシウムなどの吸収率を高めることが証明されています。


オリゴ糖と砂糖と比べると...?

オリゴ糖は糖の仲間ですが、砂糖とはどんな違いがあるのでしょうか。

オリゴ糖にはさまざまな種類がありますが、ここでは代表的なものとして「乳糖果糖オリゴ糖」を例にお話ししていきます。
乳糖果糖オリゴ糖は、砂糖の成分「ショ糖」と牛乳に含まれる「乳糖」を原料にしたオリゴ糖で、一般的に「乳果オリゴ糖」と呼ばれており、「ラクトスクロース」という別名もあります。

砂糖のカロリーは1g当たり4kcalですが、乳糖果糖オリゴ糖のカロリーは1g当たり2kcalです。これは、ビフィズス菌が生み出す有機酸が腸内で吸収されてエネルギーになるためです。
そして、甘味の強さの指標となる「甘味度」は、砂糖を100%とした場合、乳糖果糖オリゴ糖の甘味度は約30ですから、砂糖と比較すると、乳糖果糖オリゴ糖はカロリーも甘さも控えめと言えます。
また、甘味の質(味)はというと、上品な甘さでクセもなく、とても砂糖に近い甘さです。
*乳糖果糖オリゴ糖の純品の場合。製品はそれぞれ異なります。

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乳糖果糖オリゴ糖は、このような特徴や働きを生かし、さまざまな食品に活用されています。



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