ヤシの木からはココナッツミルクだけでなく、砂糖も作られていることをご存知でしょうか?
今回は、ココナッツがなることで有名なココヤシの木から作られる砂糖「ココナッツシュガー」をご紹介します。
ココナッツシュガーってどんなもの?
「ココナッツシュガー」とは、ココナッツがなる木「ココヤシ」の花の蜜から作られる砂糖のことです。
サトウキビから作られる黒糖と比べると赤みがかった褐色をしていて、インドネシアなどで作られています。
味はカラメルのような香ばしさとコク、さっぱりとした甘さが特徴的です。
ココナッツシュガーが出来るまで
ココナッツシュガーを作るには、まずは原料となるココヤシの "花蜜"を開花直前の花のつぼみに切れ目を入れ、採取します。
切り口からぽたぽたとたれてくる花蜜を集めるのには多くの時間が必要ですが、ココヤシの花蜜はお酒や酢の原料としても使われている程、そのまま置いておくだけでも発酵してしまいます。
そのため、採った花蜜をその日のうちに濾して加熱し発酵を止めて、まずはシロップ状にします。
そして後日、そのシロップをさらに数時間かけてじっくり鍋で煮つめて結晶化させ、その茶褐色の塊を細かく粉状にした後、乾燥させてココナッツシュガーは作られています。
1本のヤシの木から採れる花蜜は1日に約70mlで、ここから10g程のココナッツシュガーを作ることができます。
ココナッツシュガーの魅力
原産国のひとつであるインドネシアでココナッツシュガーは、ココナッツミルクと合わせたドリンクや、米やイモなどを原料にした伝統的なお菓子に使われています。
ココナッツシュガーはココナッツから作られますが、ココナッツミルクの味とは異なりカラメルのように香ばしく深い味わいがあります。
甘さは比較的さっぱりしていて、そこに独特なコクも加わってコーヒーはもちろんチャイのようなスパイシーな飲み物にもぴったりです。
クッキーなどの焼き菓子にもその香ばしさから相性が良く、また、水に溶いて掛ければ、それだけでパンケーキやジェラートがエキゾチックデザートに変身します。
近年では日本でも輸入食品店や製菓材料店で見かけることが多くなってきました。
今度みなさんも気軽に南国気分が味わえるココナッツシュガーを試してみてはいかがでしょうか。
参考資料: 外務省ホームページ(平成25年度政府開発援助 海外経済協力事業 本邦技術活用等途上国支援推進事業 委託費による案件化調査)
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